まず必須なのが、情報セキュリティに関する知識です。プロフェッショナルとして、ネットワークやセキュリティシステムに関する高度な知識が求められます。最低でもWeb関連のHTML、CSS、JavaScript、CMS構築に用いられるPHP、サーバサイドプログラムで使用するRuby、統計解析や学習機能に関連するPythonなどのプログラミング言語は学んでおかなければなりません。
次に必要とされるのが、IT関連の法律や法令に関する知識です。具体的には、改正個人方法保護法、マイナンバー法、サイバーセキュリティ基本法、電子署名及び認証業務に関する法律などが挙げられます。これらの知識は、コンプライアンスに準拠したセキュリティシステムの構築に欠かせません。また、情報は逐一更新されていくので、法律や法令の把握だけでなく、常に最新の知識を学ぶ姿勢が求められます。
ホワイトハッカーになる方法は大きく分けて2つあります。1つ目は、大学や専門学校で学ぶ方法です。ホワイトハッカーはセキュリティ関連の仕事の中でも上位職です。企業にホワイトハッカーとして採用されるためには、高度な知識とスキルを有していることを証明するための資格が必須です。加えて、統計解析、機械学習、プログラミング言語、数学、アルゴリズム論などの深い知識が求められるでしょう。情報収集や各所とのコミュニケーションで必要になる英語も学んでおかなければなりません。資格取得を重点的に行うのであれば、情報工学や計算機工学などを学べる大学への進学がおすすめです。なお、ホワイトハッカーになるために必須の資格は存在しません。しかし、現実的には資格がなければほとんど採用されないでしょう。資格取得の最終目標となるのは「情報処理安全確保支援士」です。セキュリティ関連の国家資格であり、IT系の中でも最高レベルの難易度です。ハードルは高いですが、この資格があればあらゆる現場で活躍できます。
また、ITエンジニアとして実務経験を積み、ホワイトハッカーに転身する方法もあります。むしろ、実務経験のない新卒がホワイトハッカーとして採用されるケースはほとんどありません。教育機関で専門的な知識とスキルを学び、関連企業で働きながら上位のポジションにステップアップしていくケースも多いようです。なお、政府機関に勤めるのであれば、ある程度の実務経験が求められます。まずは実績を残すところから始めましょう。